自然素材を使ったネイチャークラフトやミニチュア作品に、癒し効果はあるのでしょうか。 ありがたいことに、「作品を見て癒されています〜」というお声をいただくことがあります。
私自身も、ミニチュア作品や自然素材に触れていると、 「なんだか落ち着くな」「癒されるな」と感じることがあります。 そんなわけで今回は、 ミニチュア作品や自然素材が、人にどんな影響を与えているのか。 もし効果があるとしたら、それはどんなものなのか。 少し真面目に、でも分かりやすく考えてみようと思います。
ではまず、
「癒し効果」と聞いて思い浮かべるような
特別な力が本当にあるのか、という点から考えてみます。
正直なところ、
ネイチャークラフトやミニチュア作品には
薬のように明確な効果があるわけではありません。
これを見れば必ず元気になる、
これを飾れば悩みが消える、
というものでもないと思います。
それでも多くの人が
「なんだか落ち着く」「ほっとする」と感じるのは、
いくつかの理由が重なっているからではないかと考えられます。
自然素材がもたらす、安心感について

ネイチャークラフトに使われる木の枝や木の実、
ドライフラワーなどの自然素材は、
形も色も一つひとつ違っています。
まっすぐではなかったり、
少し欠けていたり、
不揃いだったり。
でも、こうした自然の形は
人の感覚にとって刺激が少なく、
無意識のうちに「安心できるもの」として
受け取られやすいと言われています。
日常生活では、
情報や音、光など、
知らないうちにたくさんの刺激を受けています。
そんな中で、
自然素材の持つやわらかさや不規則さに触れると、
気持ちが少し落ち着く。
その感覚が、「癒される」と感じる理由の
ひとつなのかもしれません。
ミニチュア作品の「小ささ」が与える影響

ミニチュア作品には、
現実の世界をぎゅっと小さくしたような特徴があります。
小さな家、小さな森、小さな世界。
それを眺めていると、
なぜか安心したり、
気持ちが静かになったりすることがあります。
これは、
ミニチュアの世界が
「自分の目で全体を見渡せる大きさ」
であることも関係しているようです。
現実の世界では、
先のことが見えなかったり、
どうにもならないことが多かったりします。
一方で、ミニチュアの世界は、
理解できる範囲におさまっていて、
どこか安全な場所のように感じられる。
この距離感やサイズ感が、
心を落ち着かせる要素になっているのではないでしょうか。
想像力が動き出すことで生まれる、心の余白

ミニチュア作品やネイチャークラフトを見ていると、
「ここには誰が住んでいるんだろう」
「どんな暮らしをしているのかな」
そんな想像が、
自然と浮かんでくることがあります。
想像するという行為は、
心に余裕がないとなかなかできません。
忙しかったり、
気持ちが張りつめているときは、
目の前のことだけで精一杯になってしまいます。
作品をきっかけに
想像が広がるということは、
その瞬間、心に少し余白が生まれている
ということなのかもしれません。
癒しとは、
何かを足すことではなく、
一度立ち止まること。
ネイチャークラフトやミニチュア作品は、
そのきっかけをそっと渡してくれる存在なのだと思います。
「役に立たなくてもいい」ものがあるということ

ネイチャークラフトやミニチュア作品は、
生活を便利にする道具ではありません。
特別な機能があるわけでもなく、
効率が良くなるわけでもありません。
それでも惹かれるのは、
「何かの役に立たなくても、
ただそこにあっていいもの」が
そこにあるからではないでしょうか。
毎日を過ごしていると、
どうしても
役に立つこと、成果を出すこと、
意味のあることを求められがちです。
そんな中で、
ただ眺めるだけのもの、
意味を考えなくてもいいものがあることは、
心をゆるめる大切な要素なのかもしれません。
おわりに

ネイチャークラフトやミニチュア作品に、
はっきりとした「癒し効果」があると
言い切ることはできません。
ただ、自然素材の持つ安心感や、
ミニチュアのサイズ感、
想像力が広がる余白などが重なって、
人の心にやさしく作用している可能性は
十分にあるのではないかと感じています。
もし作品を見て、
少し気持ちが落ち着いたり、
ふっと力が抜けたりしたなら。
それだけでも、
ネイチャークラフトやミニチュア作品が
そっと役割を果たしているのだと思います。


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